【日本人の出入国・顔認証に】『来年度から羽田、成田など』2017年6月29日、読売新聞夕刊に掲載されています。

法務省は、主要空港での「日本人」の出入国審査について、来年度から、原則、「顔認証システム」で本人確認するという

「自動化ゲート」で行う検討に入った、ということです。


日本人の顔認証システム自動化ゲートの目的は、

  1. 審査時間の待ち時間を短縮する
  2. 日本人の審査をしていた審査官を、外国人の重点的に配置する。

この2つが目的とのことです。


導入される顔認証システムは、パスポートのICチップに保存された顔写真を読み取り、

空港審査場で撮影した画像と照合して本人を確認するもの、らしい。


いやいやちょっと、待てよ!

現在でも、「指紋認証の自動化ゲート」が導入されているがはずだが・・・これは、「事前の申請で指紋登録が必要」なため、

2016年の日本人利用者、わずか8%ということです。

また、新たな「顔認証システム」に税金を投入するなら、「指紋認証の自動化ゲート」の利用促進に努めるべき、と思いますが・・・

ちなみ、私は、「指紋認証の自動化ゲート」の登録は行っています。

これは、出入国の際、パスポートに出入国のスタンプが押されなくても有効のため、希望して「パスポートにスタンプ」をもらうシステムです。


法務省は、「日本人の出入国審査」は原則、自動化ゲート(特に顔認証システム)で行いたいという考えのようです。

法務省によると、2016年現在、出入国審査などを行う審査官の定員は「2,680人」とのことです。

外国人、日本人の出入国数は「8044万人」とのことです。

単純に計算すると、1人あたりの審査官が、年間審査する人数は、「約3万人」です。

驚くべき数であり、完全に不法入国を阻止するのがむずかしいのも、このことからわかります。


今回の日本人を対象とした顔認証システムは、事前の申請が必要ないため、利用は拡大されると思います。

そして、2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、審査官を外国人の対応に回し、

テロリスト等の入国を阻止する水際対策を強化したい狙いのようです。


顔認証システムの導入には、出入国管理及び難民認定法の省令を改正する必要があります。

そのため、2017年7月上旬にパブリックコメント(意見公募)を行います。

私も、パブリックコメントを見定めていきます。